yamaの春を告げるで出てくるリードシンセの音作り解説をします。
2020年4月17日にリリースされた曲。
SNSを中心に話題を集め、「Billboard JAPANチャート」でのストリーミング再生回数が計3億回を突破したことでも有名です。
歌もそうですけど、あのシンセの音もめっちゃかっこいいんですよね。
あの音を、作曲者のくじらPさんも使用していると言われるserumを使って解説していきます。
最後まで読んでくれた人には無料でプリセットをプレゼントしちゃいますのでよかったらどうぞ!
yamaの春を告げるのリードシンセの作り方【Serumで解説】
イントロでなってるあのシンセの音がこちら。
永遠に聴いてられる…中毒性がやばい
音作りの前にだいたいでいいので打ち込んでおきましょう!
OSC Aを「Basic Shapes」→スクエア波にする
まずオシレーターAの波形をスクエア波にします。
上の表示欄をクリックするとAnalogからBasic Shapesがあるはずです。
選べたらWT POSノブでスクエア波にします。
スクエア波はよくゲームの8bitサウンドやピコピコした音を作るのによく使用されます。
波形選びは本当に大事!これをベースに作っていきます。
OSC Bを追加→スクエア波、オクターブ+1に
オシレータBも同じくスクエア波に。
次に1オクターブ上の音にします。
高音が足されると音が分厚くなったり派手になったりします。EDMでシンセをレイヤーしたりする際によく使われるテクニックの1つです。
各オシレーターのUNISON:2、DETUNE:0に設定
各オシレーターのユニゾンを2、デチューンを0にします。
こうするとステレオで鳴ってるように聴こえないでしょうか?スピーカーで聴くと分かりやすいかも。
単音のフレーズに広がりをつけたい場合、僕はこのようにすることが多いです。
OSC Aをリングモジュレーターに設定
次はリングモジュレーターをかけます。25~50%あたりがちょうどいいです。
やりすぎると音のニュアンスが変わってしまうのでほどほどに。
「RM(FROM B)」というのはオシレーターBを使って、オシレーターAの音色にリングモジュレーションをかけるという意味。
リングモジュレーターはギラついた金属的な音にするのに向いています。
というか書いてて思ったんですけど別になくてもいいかも。お好みで。
PORTA(ポルタメント)をかけていく
次はポルタメントをかけていきます。serumの右下にあるかと思います。
ポルタメントはグライドとも言われ、音程と音程を滑らかにつなぐことができます。
その際ですが、
・MONO
・ALWAYS
にチェックを入れます。
ポルタメントはMONOで使用することが多く、ALWAYSにすると音程移動時は常にポルタメントがかかるようになります。
そしてポルタメントタイムを30msに設定。どれぐらいの速さでポルタメントをかけるかが設定できます。
このあたりが個人的にはちょうどいいと思いました。遅すぎると音が間延びしてしまいますよ!
だいぶ雰囲気出てきました!
このサウンドの秘密はポルタメントにあります。
ここでMIDIノートを手直し
細かいですが、ここで打ち込みを見直します。
実は今の状態はすべてのノートがクオンタイズされてるので、発音のタイミングを少しずらします。
これをやることで原曲のニュアンスに近づけます。
オシレーターの設定は以上です。次はFXタブでエフェクトをかけていきますよ。
エフェクトをかける
まずはCHORUS。変化させる部分は、
・Rate:6bar
・BPMにチェック
・DELAY1:0.6ms
・DELAY2:そのまま
・DEPTH:2.8ms
・FEED:50%
・LPF:20000hz
・Mix:100%
真似してみてください。音が立体的になったでしょう。
次はEQ。ローとハイをカットします。
・FREQ:290hz
・Q:38%
・GAIN:0.0db
・FREQ:16000hz
・Q:38%44hz
・GAIN:0.0db
ローをカットすることでスッキリさせ、ハイもカットすることでサウンドを落ち着かせたという感じです。
これで完成です!お疲れさまでした~
ハイに関しては単体で聴くとそこまで変わらない気はしますが、うるさいというか耳に痛い感じがしたのでカットしてあげるとちょうどいい気がします。
全体で聴いた時に馴染んでるはずです。(このあと解説)
オケ全体で聴いてみよう!
最後に自作のオケで聴いてみましょう。ギターは入れてないですがどうぞ!
この曲は好きすぎて完コピしてしまいました。笑
ちなみに途中でシンセソロのパートがありますがこんな感じになります!
ソロパートもかっこよいですね!
おわりに:くじらPも使うSerumはやっぱ最強シンセ
yamaの春を告げるのリードシンセの解説は以上になります。
記事ではSerumで作りましたが、MassiveやAvengerなど他のシンセでも再現可能です。
是非やってみてくださいね。
冒頭でもちらっと言っていますが、作曲したくじらP氏はSerumを使用してるみたいですよ。
Serumは直感的で使いやすく、音も派手なのであると楽曲制作の幅が広がります。
今回作った音はserumプリセットとしてこちらからDL可能です。よかったらどうぞ!
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